*第13回研究会報告[維新派の景色 〜言葉と身体、空間のリズム〜]
・日時:平成27年9月8日(火)17:00~19:30
・場所:愛知県立芸術大学博士棟 演習室
・テーマ:「維新派の景色 〜言葉と身体、空間のリズム〜」
司会:高山
書記:牛島
【文献資料】
・維新派大全
・DVD 《呼吸機械》
・DVD《夕顔のはなしろきゆふぐれ》
【研究会の進行】
(1)維新派の特徴について
(2)《呼吸機械》映像鑑賞
(3)《夕顔のはなしろきゆふぐれ》映像鑑賞
(1)維新派の特徴
・白塗り、中腰、野外劇場
(2)《呼吸機械》映像鑑賞
・舞台の奥行き
・借景
・ヂャンヂャンオペラの特徴
(3)《夕顔のはなしろきゆふぐれ》映像鑑賞
都市論をテーマにした作品
・照明の使い方
・どうやってパフォーマーにキューを出しているのか?
・人間味を抑えているのか、出しているのか。
・空間の使い方
・観ているというより、体験している感覚に近い。
白塗りをしていることで、役者の顔がそぎおとされるので、自分の知り合いの顔を投影してしまう。(自分の体験も重ねられる。)ノスタルジックさに誘導されて、入り込むことができる。
・人をひきずっているシーンは見ていて辛い。
・ある一つの事象をいろんな角度、いくつかのシーンでみて、全てを見終わったあとにある印象が残る。
・衣装のデザインが古い。
・ハプニングやアクションの時代のイヴォンヌ・レイナを彷彿とさせる。
・白塗りにすることによって、別世界を作り出したい。そうすると生身の人間の存在感をだすとまずい。(年齢をかくす役割もある。)
・型から入るところや、意味を問わないところなど、能とも関連している。
<言葉の力>
・言葉は嘘をつくが、考えるきっかけになる。
・”killers USA”という言葉が強すぎるように感じた。
(それがあることで時代背景がわかる)
・大阪弁であることも特徴的。人情味を出している。
<テーマについて>
・松本雄吉は、社会的事件を「さらす」ということを意識している。
意見を言うわけでもなく、提示することを使命と感じているのでは。
戦後生まれなので、戦争のことを語る使命も感じている。
<音楽について>
・お客さんのイメージの中で完成される音楽(内橋さんのインタビューから)